犯人は、アナグマだった ― シャインマスカットを守る箱わな
秋は、果物の季節
秋の味覚が、おいしいシーズンになりました。
ブドウ、ナシ、カキ。山あいの野村でも、果樹が実りの時期を迎えています。
そして——おいしいものを狙うのは、人間だけではありません。
イノシシだけじゃない
有害鳥獣といえば、シカやイノシシなどの大型動物が注目されがちです。このブログでも、くくりわなや箱わなでイノシシを捕る話を書いてきました。
けれど——果物を中心に被害を出しているのは、別の動物です。
アナグマと、ハクビシン。
体は小さくても、甘い果実には目がない。実りの時期を見計らったように、畑にやってきます。
シャインマスカットが、やられた
今回、シャインマスカットが被害に遭いました。
丹精込めて育てた、高級ブドウ。それが食べられてしまう。農家さんにとっては、たまったものではありません。
そこで、箱わなを仕掛けました。
写真のわなは、イノシシ用のものとは違う、小型の箱わなです。狙う相手の大きさに合わせて、わなも変わります。
そして——アナグマを捕獲できました。
1週間で、5頭
実は、これは一例にすぎません。
最近1週間で、アナグマ4頭、ハクビシン1頭を捕獲しています。
1週間で5頭。それだけ、果物のまわりに出てきているということです。目立たないけれど、確実に被害を出している。数字が語る現実の記事で、農作物被害の大きさを書きましたが、その陰には、こうした小さな獣たちの存在もあります。
「ジビエの王様」
ところで——このアナグマ、実はジビエとしての評価がとても高いのです。
「ジビエの王様」と呼ばれることがあります。
特に評価されているのが、脂の甘みと赤身のコク。希少な食材で、「幻のジビエ」と紹介されることもあります。
畑を荒らす厄介者が、一方では王様と呼ばれる食材でもある。イノシシも「汚名返上」の記事で書いたように、獣は、見方を変えれば恵みにもなるのです。
今回は、出荷。
今回捕獲したアナグマは、西予市の獣肉処理施設「ししの里せいよ」に出荷しました。
けれど——アナグマも、自分たちで食していきたいと思っています。
ジビエの王様と呼ばれる味が、どんなものなのか。実際に確かめてみたい。その時は、またこのブログで報告します。
果物を守るために捕り、命をいただく。命を、まるごと知る——そのことを、小さな獣からも学んでいきたいと思います。
ZEROSPHERE / ゼロの番人