5人抜きで、賞金 ― 9月26日、薬師奉納相撲
秋は、地区相撲の季節
野村は相撲のまちです。11月の乙亥大相撲がよく知られていますが——秋になると、あちらこちらで地区相撲が行われます。
40年ほど前は、多くの集落に土俵がありました。そこかしこで地区相撲が開かれ、秋の夕暮れになると、あちこちの土俵に人が集まっていたものです。
私が小学生の頃の話をひとつ。
当時は、5人抜きしたら賞金がもらえたのです。だから——数多く、はしごしました(笑)。あの集落が終わったら次はあそこ、と。子どもにとっては、相撲というよりお小遣い稼ぎの遠征だったかもしれません。
そんな時代がありました。
川東地区の「薬師相撲」
今回ご案内するのは、野村の川東地区で行われる「薬師奉納相撲(やくしほうのうずもう)」です。
名前のとおり、この相撲は——安楽寺の薬師堂に由来します。
薬師如来は、病を癒やし、人々の健康を守るとされる仏さま。その薬師さまに奉納する相撲として、この行事は始まりました。ただの力比べではなく、祈りのかたちなのです。
場所は、移り変わってきた
薬師相撲は、時代とともに場所を変えてきました。
時代 場所
以前 安楽寺の敷地内
その後 野村中学校の土俵
ある時期 野村公会堂
現在 野村中学校の土俵
始まりの地は、薬師堂のある安楽寺。それが中学校へ移り、公会堂で開かれた年もあり、そして今また中学校の土俵に戻っています。
場所は変われど、続いている。 乙亥大相撲も、会場を変えながら170年以上続いてきましたが、野村の相撲は、そうやって形を変えながら生き延びてきたのだと思います。
写真は、昨年の様子
添えた写真は、昨年の薬師相撲です。
土俵は、まっさらに整えられています。 俵が丸く並び、白い線が引かれ、砂がきれいに掃かれている。誰かが、この日のために準備したのです。乙亥の土俵をつくる人たちのことを以前書きましたが、地区相撲も同じ。土俵は、勝手にできあがりません。
そこで、子どもたちが取り組む。行司が立ち、まわりを大人たちが囲んで見守る。座布団に座り、ビールを片手に、声をかける。
そして夜が更けると——大人の取組です。若い衆も、年を重ねた方も、まわしを締めて土俵に上がる。真剣に、そして楽しそうに。
この空気が、地区相撲です。
9月26日、ぜひ土俵へ
さて、今年の開催です。
薬師奉納相撲
📅 9月26日(土) 午後5時より
📍 野村中学校 土俵場
子どもたちの参加、そして多くの方の観戦をお待ちしています。ぜひ来て、盛り上げてください。
40年前より土俵の数は減りました。それでも——残っている土俵で、今年も相撲があります。 続けることに、意味があると思うのです。
当日の様子も、またこのブログで書く予定です。
ZEROSPHERE / ゼロの番人