じゃこ天と、秋のサンマ ― のむら軽トラ市
「のむら軽トラ市」をご存じでしょうか。
軽トラックの荷台などを売り場にして、地元の農産物や手作りの食べ物を販売する地域イベントです。
荷台にずらりと野菜を並べる。その場で焼いたり揚げたりして売る。買い物をしながら、生産者と直接おしゃべりする。買い物と交流を通じて、野村のまちなかににぎわいを生み出す——それが軽トラ市です。
始まりは、岩手県から
軽トラ市という形そのものは、岩手県雫石町(しずくいしちょう)で始められたと言われています。
いまでは全国に広がり、「全国軽トラ市」も開催されるほど。商店街の空洞化に悩む町が、「店がないなら、軽トラで持ってくればいい」と発想を変えた——そんな知恵から生まれた仕組みです。
野村では、平成25年から
のむら軽トラ市が始まったのは、平成25年。
以来、基本的に奇数月の第3土曜日に開催されています。
主催は、商工会員の有志で結成した「笑心の会(えがおのかい)」。「笑う心」と書いて、えがお。名前からして、この会の姿勢が伝わってきます。
運営だけでは、終わらない
そして——笑心の会のすごいところは、ここからです。
運営するだけでは、終わらないのです。
自ら愛媛名物のじゃこ天を揚げ、旬の魚を販売する。運営側でありながら、自分たちも売り手として汗をかく。軽トラ市の盛り上げの、中心にいるのです。
今回は、じゃこ天とサンマ
今回の笑心の会は、いつものじゃこ天販売に加えて——秋の味覚、サンマです。
炭火の上に並んだサンマが、こんがりと焼けていく。煙と匂いが、会場に広がる。これで人が集まらないわけがありません。
じゃこ天のほうは、八幡浜漁港から直送されたすり身を、その場で揚げるのだそうです。アツアツの揚げたて。 これも軽トラ市の名物になっています。
地域イベントと、つながっていく
のむら軽トラ市がすごいのは、定期開催だけにとどまらないところです。
朝霧湖マラソン
文化祭
——こうした地域イベントと連携して開催されてきました。
イベントに軽トラ市が加われば、食べるものがあり、買うものがあり、人が滞留する。会場が一気に賑やかになります。
この軽トラ市のおかげで、野村の地域イベントが発展した——そう言っても過言ではないでしょう。
三つの目的
のむら軽トラ市が掲げているのは、次の三つです。
① 生産者・消費者・商工業者の交流
② 地域産業の振興
③ 中心市街地の活性化
作る人、買う人、商う人。ふだんは別々の立場の人が、同じ通りに集まる。 その場をつくり続けることが、そのまま地域づくりになっている。
平成23年から、15年。続けることが、いちばん難しいと花いっぱい運動の記事でも書きましたが、軽トラ市もまた、続いてきたからこそ町の一部になったのだと思います。
ZEROSPHERE / ゼロの番人