桂川を、もう一度 ― 復活プロジェクト「カツプロ」始動
あの渓谷を、あきらめない
以前、桂川渓谷のことを書きました。かつて多くの人でにぎわった、野村が誇る観光名所。けれど——平成30年の西日本豪雨で大きな被害を受け、今も立入禁止が続いています。
美しい渓谷が、人を迎えられないまま眠っている。その姿を、「仕方ない」と受け入れてしまうのは、あまりにさびしい。「もう一度、あの渓谷を取り戻したい」——そう願う人たちが、ついに動き出しました。
「カツプロ」、始動
結成されたのは、桂川渓谷復活プロジェクト。通称「カツプロ」です。
いきなり作業を始めたわけではありません。まずは協議を重ね、そして実際に現地を自分たちの足で確認しました。どこが、どれだけ傷んでいるのか。何から手をつけるべきか。復活への道のりは長い。だからこそ、一歩ずつ、着実に。その慎重さに、本気度がにじみます。
今日は、支障木の伐採

そして今日、いよいよ現場での作業が始まりました。手がけたのは、支障木(ししょうぼく)の伐採・撤去です。
災害で荒れた渓谷には、倒れかかった木や、通行の妨げになる木が数多く残っています。それらを伐り、運び出していく。地道で、汗のいる作業です。けれど、この一本一本を片づけることが、渓谷が再び人を迎えるための、最初の一歩なのです。
大人も、子どもも
この日の作業に参加したのは、大人7名、中学生1名、そして小学生1名。
注目したいのは、中学生と小学生が加わっていること。渓谷が荒れる前を知らない、あるいはかすかにしか覚えていない世代です。その子たちが、大人にまじって汗を流している。「桂川を復活させたい」という思いが、もう次の世代へと受け継がれ始めている——その光景に、胸が熱くなります。
決して大人数ではありません。でも、この少人数の本気こそが、地域を動かす原動力です。参加した一人ひとりから、「あの渓谷を、もう一度」という強い思いが、はっきりと伝わってきました。
復活への、長い一歩
桂川渓谷の復活は、一日では終わりません。これから何度も、地道な作業が続いていくでしょう。
けれど、今日、立入禁止の渓谷に、再び人が入り、手を入れた。その事実は、とても大きい。眠っていた渓谷が、ゆっくりと目を覚まし始めたのです。
いつか、桂川渓谷が再び多くの人を迎える日のために。カツプロの挑戦を、これからも見つめ、伝えていきたいと思います。あの美しい渓谷に、もう一度、人の歓声が響きますように。
ZEROSPHERE / ゼロの番人