知る人ぞ知る、私的な集い ― セイケテラス
知る人ぞ知る場所
野村には、知る人ぞ知る場所があります。

セイケテラス。https://seiketerrasse.com/
隠れ家的なお店……ではありません。というより——お店ですらないのです。ここは、仲間で集まって飲む、私的な空間。それ以上でも、それ以下でもありません。
営業ではありません。 メニューもなければ、看板もない。ただ、仲間が集まって交流する場所です。
けれど——ここには、本格的なBBQがあります。
家族だけのBBQから
始まりは、ごく小さなものでした。

最初は、家族だけでBBQをしていたそうです。庭で火をおこして、肉を焼いて、家族で囲む。どこの家庭にもある、休日の風景。
ところが、そこに友人が集まるようになりました。 そしてその友人が、また友人を連れてくる。さらにその人が、別の誰かを——。
どんどん、輪が広がっていったのです。
オーナーは「頼まれたらやる」
セイケテラスのスタイルは、実にシンプルです。
「BBQを頼まれたら、やる」
そのスタンスで、これまでさまざまな人や団体のBBQを手がけてきたそうです。地元の集まり、団体の懇親会、記念日のお祝い……。予約サイトも料金表もないのに、次から次へと声がかかる。
昨日は、フランスから
たとえば昨日。集まったのは——岡山、大阪、そしてフランスから野村に来た人たちでした。
彼らをもてなすためのBBQ。焼かれたのは、牛肉、豚肉、鶏肉、そして川魚(ヤマメ、イワナ、ニジマス)やタコ。山あいの町ならではの川魚が並ぶのも、セイケテラスらしいところです。
そして、みなさんお酒を入れて、交流を楽しんでいました。 野村はよく飲むまちですから、この空気はお手のものです。
オーナーに、聞いてみた

——これまで印象に残っているBBQは?
「朝霧湖マラソンの前夜祭では50人くらい集まって盛り上がりましたね。ランナーも主催者もボランティアスタッフも集まってもらい、とても楽しかったです。
あと変わったBBQといえば、ヴィーガンBBQもやりました。野菜は分かりやすいのですが、こんにゃくや調味料も動物性エキスが入っていたらダメだったので、買い出しが難しかったです(笑)」
ヴィーガンBBQまでやるとは。「頼まれたらやる」の徹底ぶりが伝わってきます。
——セイケテラスを、どんなところにしたいですか?
「最初は、転勤などで一時的に野村に住んでいる人が集まって、地元の人と仲良くなる場所になったらいいと思ってました。
今もその気持ちは変わりませんが、ありがたいことに地元の人、転勤で住んでいる人、観光で来ている人が交流する場所になって、とても楽しくさせてもらってます。今後ますます、そういった交流ができる場所になればいいですね」
火を囲めば、人はつながる

営業しているわけでもない。宣伝しているわけでもない。それなのに、岡山からも、大阪からも、フランスからも人が来る。
理由は、たぶん単純です。火を囲んで、同じものを食べて、飲む。 それだけで人は打ち解ける。難しい理屈はいりません。
地元の人と、よそから来た人が出会う場所。それが自然に、この町に生まれている。これも立派な地域づくりなのだと思います。
ZEROSPHERE / ゼロの番人