ほとんどが網の上へ ― 養蚕5日目②
網上げ ― ほとんどが、上がってきた
今朝、網入れをして——午後、いよいよ網上げです。
蚕座にかぶせた網の上に、新しい桑を置いておくと、目を覚ました蚕(起蚕)だけが桑を求めて上がってくる。そして数時間後、網を持ち上げてみると——
ほとんどの蚕が、網の上に上がって桑を食べていました。
これは、うれしい光景です。網の下に残った蚕は、ごくわずか。大部分が、無事に4齢へ脱皮していたということです。
上がってきた蚕を、より広い蚕座に移し替えます。4齢になると体も大きくなるので、密集させると蒸れて病気の原因に。ゆったりした住まいに引っ越しです。
「成長が、そろっている」
シルク博物館の密田館長の言葉でした。
「ほとんど、蚕の成長がそろっているね」
蚕の成長がそろっていると——一度に上蔟(じょうぞく)できるのです。バラバラだと、熟蚕になる時期がずれて、何回にも分けて蔟に移す作業をしなければなりません。それが一度で済めば、作業効率が格段に良くなる。
なお、5齢の起蚕のときにも、またグループ分けをする予定です。そこがもう一つの山場になります。
桑が、足りない!
4齢になった蚕たちは——ますます食欲が上がってきました。
朝に採ってきた桑では、まったく足りませんでした。
そこで——追加で桑を採りに行き、夜にあげました。 夕方の桑畑で、また枝を切る。汗をかきながら、蚕舎へ運ぶ。仲間と手分けして、次々と桑を蚕座へ広げていきます。
蚕は一生のうちに約20gの桑を食べ、そのうち18gを5齢の一週間で食べる——蚕糸マニュアルにあったこの数字を、身をもって実感しています。4齢でこれなら、5齢はどうなるのか。
嬉しい悲鳴、というやつです。
食べる姿は、いい繭への道
桑が足りなくなるのは、蚕が元気に育っている証。
食べて、脱皮して、また食べて。この繰り返しの先に、真っ白な繭があります。桑を切らさないこと——それが、私たちにできる一番のことです。
明日も、朝に桑を採りに行きます。
ZEROSPHERE / ゼロの番人