蔵良(くらら)の夏 ― 2年に一度の納涼祭
蔵良、と書いて「くらら」
蔵良むらおこし納涼祭が開催されました。
「蔵良」——これで「くらら」と読みます。なんだか、アルプスの少女ハイジに出てきそうな響きですよね(笑)。一度聞いたら忘れられない、いい地名です。
この時期になると、野村のあちらこちらで、規模の大小はあれど納涼祭が開かれます。夏の夜、みんなで集まって涼をとる——日本の夏の、いちばん豊かな風景のひとつです。
2年に一度の、夏
蔵良地区の納涼祭は、2年に一度の開催。だからこそ、この夏を待ちわびていた人も多いはずです。
蔵良地区を構成するのは、蔵良本村、道野々、岡成の3地区。この一帯は酪農家さんが多い土地で、道野々地区には、牛の像と一緒に「酪農の里」という看板が立っています。「シルクとミルクのまち」と呼ばれた野村の、まさに"ミルク"を支えてきた地域です。
地域の結びつきが強く、産業も似ている。だから団結力が強い——それが、蔵良という地区の顔なのです。
枠組みは、分かれているけれど
ここで、少し面白い話があります。
現在、地域づくり団体の区分では——蔵良本村は中筋地区、道野々と岡成は大和田地区と、実は別々に分かれているのです。住所は蔵良ですが行政や組織の枠組みの上では、分かれています。
けれど。
昔からの結びつきは、強いものです。 3地区が一緒になって、こうして納涼祭を開く。制度が変わっても、人と人のつながりは残り続ける。「蔵良」という一体感が、今も生きている証です。
これは、地域づくりを考えるうえで、とても大切なことだと思います。地図の上の線よりも、「昔から一緒にやってきた」という記憶と関係のほうが、ずっと強いのだと。
子どもから、お年寄りまで
当日は、小さなお子さんからお年寄りまで、たくさんの方が参加されました。
出店をのぞく子どもたち、久しぶりに顔を合わせて話し込む大人たち、涼しい夜風の中でくつろぐお年寄り。夏の涼を求めて集まった人たちの、楽しそうな笑顔があちこちに。
人口が減り、行事を続けるのは年々大変になっています。それでもこうした行事の一つひとつが、地域の元気につながっている。2年に一度でも、確かに続いているということ。それ自体が、蔵良という地域の底力なのだと思います。
次は2年後。またこの夏の夜に、みんなで集まれますように。
ZEROSPHERE / ゼロの番人