二つの群れ、違う世話 ― 晩秋養蚕9日目
晩秋養蚕、9日目
9月26日。晩秋蚕の飼育、9日目です。
時刻 作業 内容
7:00 採桑 6束
8:00 給桑 1群は桑止め
16:00 給桑(予定) 2群のみ
24:00 給桑(予定) 2群のみ
雨が降る前に
朝は、今にも雨が降りそうな天気でした。
桑畑に向かいながら、空を見上げる。降り出す前に採り終えられるだろうか——そんなことを考えながらの作業です。
なんとかもって、採桑を終えることができました。 6束、確保。
蚕は、二つの群に分かれている
ここで、今の状況を整理しておきます。
5日目に網入れをして4齢の蚕を分け、6日目にも網を使って除沙をしました。その結果、いま蚕たちは——1群と2群、二つのグループに分かれています。
同じ日に配蚕された蚕でも、育ち方には差が出ます。進んでいる群と、少し後ろの群。 その差に合わせて、世話の中身も変えていきます。
館長の、見立て
そして今朝の給桑のとき——シルク博物館の密田館長から、指導を受けました。
「1群は、もうすぐ眠に入る。うすめの給桑で桑止め」
1群は、四眠(よんみん)が近い。 眠に入った蚕は桑を食べません。それなのに与え続ければ、食べ残しが蚕座に溜まり、蒸れや病気のもとになってしまいます。
だから——薄めに与えて、そこで桑止め。
写真の一枚は、葉を食べ尽くして、枝と蚕が残った蚕座です。もう一枚は、新しい桑をたっぷりと敷いた蚕座。同じ蚕舎の中に、まったく違う二つの状態があります。
2群は、しっかり与える
一方、2群はしっかり桑を与えます。
まだ食べ盛りの最中ですから、こちらは遠慮なく。16時も、24時も、2群のみに給桑という段取りになりました。
片方は止め、片方は与える。 同じ蚕舎で、正反対の世話をする。これが群分けをしたあとの飼育です。
見極めは、まだ教わりながら
初秋のときにも書きましたが——この「眠に入るかどうか」の見極めには、熟練の経験が必要です。
早すぎれば、まだ食べたい蚕を空腹にさせる。遅すぎれば、食べ残しが病気を招く。蚕座全体の様子から読み取るこの判断が、いちばん難しい。
私たちは養蚕2年目。だからこそ、館長に見ていただけるのはありがたいことです。「もうすぐ眠に入る」
こうして一つずつ、目を養っていくのだと思います。
四眠を越えれば、いよいよ5齢。一生に食べる桑の大半を、その一週間で食べる——本番は、すぐそこです。
ZEROSPHERE / ゼロの番人