手でつくると、見えてくる ― 野村の地形模型づくり
偶数月の、第2土曜日
野村には、「野村の地域文化をつなぐ会」という集まりがあります。偶数月の第2土曜日に学習会を開いていて、地域の歴史や文化を、みんなで学び続けています。
この日のテーマは——「野村の大地をつくろう ~夏休みの宿題にピッタリ!地形模型づくりに挑戦~」。講師は、四国西予ジオミュージアムの学芸員・榊山匠(さかきやま たくみ)氏です。
会場は、本家緒方蔵。大きな酒樽が並ぶ土間にスクリーンを立てての学習会——これがまた、野村らしくていい雰囲気です。
まずは、西予と野村の大地を学ぶ
はじめは座学から。西予市や野村の大地が、どうやってできてきたのかを教わります。
四国西予ジオパークの地でもある西予は、大地の成り立ちがそのまま暮らしに結びついている土地です。山があり、川があり、その間の平らな土地に人が住む。当たり前に見える風景にも、ちゃんと理由があるのです。
そして、模型づくりに挑戦
座学のあとは、いよいよ地形模型づくり。
配られたのは、等高線ごとに色分けされた地図。110m(青)、140m(緑)、170m(オレンジ)、200m(ピンク)——標高ごとの線に沿って切り抜き、順番に貼り重ねていきます。ハサミとのり、両面テープを手に、みんな黙々と作業。
そうして出来上がったのが、写真の「野村の河成段丘(かせいだんきゅう)」の立体模型です。
「河岸段丘」じゃないの?
ここで、ちょっとした発見がありました。
河成段丘——昔は「河岸段丘(かがんだんきゅう)」と習いましたよね。学校で覚えたあの言葉。実は時代によって呼び方が変わっているのです。同じ地形を指しているのに、名前が変わっていく。こういう小さな気づきも、学習会の楽しみです。
手を動かすと、見えてくる
そして——この模型を眺めていて、はっと気づいたことがあります。
平成30年の豪雨で浸かった土地は、やはり低い。
普段は、あまり意識することがありません。町を歩いていても、どこが高くてどこが低いかなんて、なかなか分からない。けれど、立体になった模型を目で見ると、それが一目瞭然なのです。青い線(110m)に囲まれた低い土地——そこが、あの日水に沈んだ場所でした。
手を動かして、目で確認する。これは、防災教育としてとても有効だと感じました。数字や言葉で「ここは低いです」と言われるより、自分で作った模型を見るほうが、ずっと深く体に入ってきます。災害伝承碑やどすこいパークと同じく、これも「備えを次へつなぐ」大切な取り組みです。
体験プログラムにも、いいかも
もうひとつ、思いついたことがあります。
野村の語り部や体験プログラムに、オプションでこの模型づくりを入れるのはどうだろう——。
町を歩いて、話を聞いて、そして自分の手で地形を作ってみる。「なるほど、だからここに町があるのか」「だからあそこは水が来たのか」。野村という土地を、まるごと理解できる体験になりそうです✨
学ぶことは、楽しい。そして、ちゃんと次に活かせる。そんな学習会でした。
ZEROSPHERE / ゼロの番人